HIRAETH 311 Experience

会員

福岡県支援団体

被災者支援 ふくおか市民ネットワーク

代表 藤井 真(ヒラエス個人正会員)

滋賀県大津市出身。1994年 転勤により横浜市から福岡市に移住。2000年 フリーランスとして独立。 2011年8月 ふくおか市民ネットワークの活動に参加。2016年3月 代表、現在に至る。

さまざまなケースに対応できる民間の支援団体の重要性を実感

初期の頃は、行政が中心となって開催された支援イベントへの協力を続けながら福岡へ母子避難をされた方向けの交流会を開催していました。3年間毎月開催し、スタッフのほか弁護士の先生やカウンセラーの方を迎えて参加者は60名から100名を超えることもありました。4年目からは、復興庁の情報支援事業を受託し、復興庁のプログラムに沿った形で交流会等の支援活動を行いました。6年目以降は拠点事業を受託し拠点の運営が活動の中心になりました。交流会は少人数を対象に開催することにして、毎週の交流会・毎月の交流会・受託した事業の交流会・受託した補助金の交流会と年間70回程度開催しています。

困ったことやトラブルが発災直後に最大で徐々に小さくなっていくというのはモデルケースであり、そのような方が多いのも事実ですが、9年間の活動の中ではモデルケースのようにはいかない被災者の方も見てきました。そのような方のためにこそ、我々のような民間の支援団体が必要なのだと強く感じました。どのような形でも活動を続けていることをとても大切に考えて活動をしています。

活動をやめていった他団体との情報の共有や経験の受け継ぎも必要だった

2011年4月に団体が活動を始めて最初の一年は、福岡には、当事者が設立した団体を含めて大小7つの避難者支援団体がありました。それぞれが特色を出しながら活発に活動されていたのですが、発災から3年5年と経過する中で支援活動も団体も自然消滅のような形で減っていきました。スタッフレベルでの交流はあったものの、それぞれの団体が設立した思いや活動で得ることができた経験を受け継ぐことができなかったことが残念です。

発足当初から「長期的な活動」を掲げていた我々と違って「いつまで」「どこまで」がはっきりしない中での活動は難しかったのであろうと思われます。我々がこれまで活動を継続できているのは偶然ですが、他の団体のことを考える余裕も必要だったと感じます。

支援が続くことを明示することが精神的な支えにも

困りごとやトラブルが発災直後に最大となり、時間を経て徐々に小さくなっていくというモデルケースを想定して大きな支援策が決まり、実行されることが多くの方への救済となると思いますが、さまざまな原因によって支援策がうまくはまらない方や支援策からこぼれ落ちてしまい生活の再建に苦労する方がいるのも事実です。このような方たちは時間の経過とともに少なくなったりはしないため、5年、10年単位で支援が続くことを明示することが精神的な支えになると考えます。

私たちが今現在困っている方たちの支援を長期的に続けていくことが、自然と今後に活かされていくような活動の姿が理想です。

連絡先

被災者支援 ふくおか市民ネットワーク

〒812-0011
福岡市博多区博多駅前2-10-12ハイラーク博多駅前ビル1009
Tel: 092-409-3891
Mail: hinan@snet-fukuoka.org
https://snet-fukuoka.org