HIRAETH 311 Experience

311で起きたこと

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震および東京電力福島第一原発事故による東日本大震災(以下、311と表記)は、マグニチュード(M)9.0の大地震や最大遡上高40mを超える大津波が発生し、岩手県、宮城県、福島県を中心に広域的な被害を及ぼしました。死者15,467名(※1)、行方不明者7,482名(※1)という多くの人命が奪われ、加えて5,388名の負傷者(※1)、3,774名の震災関連死(※2)をも引き起こした戦後最悪の災害となりました。

家屋の倒壊など不動産被害はもちろん、大地震と大津波はあらゆる財産に対しても甚大な被害を及ぼし、多くの被災者は仮設住宅(最大の建設戸数)での避難生活を余儀なくされることになりました。

加えてINES評価で最も深刻な事故であることを示す「レベル7」(※3)という判断がされた原子力発電所事故によって広範囲に放射能汚染を引き起こしたことで複合的な災害となり、124,594名(※1)という多くの人々がリスクを逃れるために全国各地に避難をしました。この放射能汚染は生業や生きがいの喪失など「見えにくい被害」も引き起こしています。(※4)

発災から10年が経過した現在でも、PTSDや自分が生き残ったことに対して感じる罪悪感(サバイバーズギルト)などに苦しむ人も多く、未だ全国各地には多くの「広域避難」をした人々がふるさとから離れたまま生活しています。

※1 出典:首相官邸 緊急災害対策本部発表(2011年6月20日17:00現在)
※2 出典:復興庁 東日本大震災における震災関連死の死者数(2021年3月31日現在)
※3 出典:環境省 放射能による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成28年度版 第2章2.2原子力災害)
※4 よくある質問「見えにくい被害」って何?