HIRAETH 311 Experience

会員

全国および被災3県中間支援団体

東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

津賀高幸(ヒラエス個人正会員)
東日本大震災における被災者・避難者への支援活動に携わる団体(NPO、NGO、企業、ボランティアグループ、被災当事者グループ、避難当事者グループ等)で形成される全国規模の連絡組織。

当事者団体の存在の重要性に気づき その活動をサポート

2012年以降、ブロック単位で広域避難者支援活動に取り組む民間支援団体が集まる「場」=「広域避難者支援ミーティング」を開催してきました。このミーティングを通じて気づいたのは、「避難者同士が支え合う=当事者団体」の存在の重要性です。当事者団体は、避難者がお互いにつながり、自らの意思や考えを理解しあい、求めることにダイレクトに応える活動を展開しています。これら団体の運営について悩みなどを聞きながら、その時々で状況にあわせて活動をサポートしてきました。 これまで組織運営などの経験がなく、新しく組織の基盤をつくることの難しさがあったと思われますが、震災から10年の節目を迎える現在、運営基盤が整い、避難者のために柔軟で、創意工夫のある活動が展開できるようになったと考えています。

各団体の実情に合わせた丁寧な関わり方が必要

全国的なネットワークを活かして、政策提言やアドボカシーの活動に積極的に取り組むまでに至りませんでした。また、福島県からの事業を受託することで、行政支援策に対して積極的な発言ができないと誤解された側面があったことは否めません。この2点は、JCNの5カ年検証の際に指摘を受けており、具体的な改善までにつなげられなかったことに力不足を感じています。 当事者団体や各地の支援団体に継続的に寄り添った関わりができたとは言い難く、それぞれの実情にあわせて、もっと丁寧な関わり方ができたのではないかと思います。 ある時期に広域避難者の全国ネットワークづくりをサポートすることも検討したこともありましたが、避難者の主体性や自主性、それぞれの意思・考えを尊重する観点から見送ったことがあります。

「災害・復興」から「日常」に変わっていく中でもつながりを広げていきたい

そもそも復興に10年という区切りはなく、引き続きマイノリティ支援など、避難者支援と親和性のある分野の人たちとの関わりをつくっていきたいと思っています。「災害・復興」から「日常」に変わっていく中で、もっとつながりを広げていくことにチャレンジしたいです。 この10年関わってきた人たち、避難当事者の経験は、経験と理論を独自に積み上げており、次の災害や他の分野でも役立つ知見を持っているはずです。新たな仲間づくりや活躍の場を見つけることにもなるのではないかと思います。

連絡先

東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル245 JNPOC気付
Tel: 03-3277-3636
Mail: kouiki@jpn-civil.net
https://www.jpn-civil.net