私たちほっと岡山は「一人ひとりの声を尊重する」ことを基本理念に掲げています。災害が被災者に与える影響は一人ひとりの被災者それぞれに異なります。性別・年齢・障害の有無・小さな子どもや要介護の家族の有無・住んでいた(いる)地域の安全性・家族構成・経済力・家庭や社会における発言力・国籍・人種・宗教の違いなど、その生活状況はそれぞれに違いがあり、個別的であるために社会の中に「語りにくさ」を生み「SOSが出しにくい」「助けてが言えない」状況を招いてしまっています。
災害で受ける被害を減らすためには、脆弱とされる人々や地域が持っている「復元・回復力(レジリエンス)」を高めることこそが重要であると考えます。災害時に直面する困難な課題とそれを乗り越えるために必要な支援とは何か、当事者やその直接の支援者が経験を通して実感しています。多様な立場の人々の知見と能力がいかされるよう、地域コミュニティや社会において、誰もが発言力をもって活動できる環境を整えることや、それぞれの能力を発揮できるようにしていくことが、被災地支援のみならず広域避難者支援、そして現在住まう地域と社会全体の防災力の向上につながります。
「一人ひとりの声を尊重する」ことは、その人らしく生きることを支えると同時に、当事者が主体となり社会課題を解決する際の大きな力になることを信じ、回復する力を支えています。