6歳で被災、福島から遠く離れた大阪へ母と兄と避難。福島に残った父に会いたいという思いを伝えると悲しい思いをさせてしまうのでは?と母に素直な気持ちを伝えることができなかったのを覚えています。何気なく送っていた学校生活も心の中では「本当の自分の思いを出せば仲間外れにされてしまうのでは?」とみんなの機嫌を伺いながらの日々でした。しかし「自分を理解してくれる担任の先生や仲間との出会い」や「自分から逃げずに向き合い、現状を理解し誰かに思いを話すこと」を通して、母や周囲に本音を言えないという「震災に対するトラウマ」が少しずつ克服できたように思います。震災によって人生が変わってしまったけどそれがなければ出会うことのなかった出会いは神様が自分にくれた贈り物なのだと思っています。(2021年現在)