今年は「10年目」という事もあり、新聞やテレビの取材を受けた。受け過ぎ、しゃべり過ぎたせいか、その反動は恐ろしく強いストレスとなって襲ってきている。10年経ったから、10年過ぎたから大丈夫という事はなく、PTSDからのストレスたるや震災当時よりヒドイ。半年くらい経つがまだ立ち直れず、来年から取材は断ろうと思っている。大震災以降から語り部となって話を伝えている人に対して「心の中では血の涙を流しているんだろう」と思ったと書かれた記事をみたことがあるが、まったくその通り。何度語っても何年経っても血の涙が流れる。傷は治らない。私もそうだ。貧困など考えたことがなかった2011年の私。それがあれから10年目でますます生活は苦しく、10年経っても「仮住まい」のまま家具も家電もない暮らしが続き、昨今はコロナ禍でさらに逼迫度が増している。天災はいつ来るか分からない。この数年でも大地震・大津波の他にも大雨・山津波と増えている。とにかく自分の生命は自分で守る。「逃げる」ことは「生きる」ことだ。(2021年現在)